[2021年12月09日]
枯芙蓉気儘に生きし覚えなし
安住 敦(1907~88)
枯芙蓉が冬の季語。芙蓉枯る、芙蓉の実も同意の季語です。
アオイ科の落葉低木。夏から秋まで淡紅色や白い花を咲かせますが、関東以北では冬になると枯れてドライフラワーのような状態になります。これが「枯芙蓉」で毛の密生した丸い実が乾いた枝先で風の揺れている様子はいかにも物寂しく感じますね。花が華やかな分だけに、枯れた状態はひっそりとしています。
この句では、華やかさとうら寂しさを対比させ表現しています。このように表しているので、かえって気儘に生きてきたように思いたくもなりますね。
同じ作者に次の句があります。
芙蓉の実枯れてはなやぐことありぬ 敦
時には枯れた方が華やぐこともあると詠っています。
作者あずみ・あつしの紹介は、2005年2月28日を参照。
(出典:「蝸牛 新季寄せ」、蝸牛社、1995年刊)
・IOCのバッハ会長が、8日に開かれたIOCの理事会で「東京オリンピックは大成功という評価で一致した」と発言。今回のオリンピックをテレビやインターネットを視聴した人は全世界で延べ30億人を超えたこと、また新型コロナの陽性率が極めて低く抑えられたことを挙げています。私たちは何より無事に終わったことを喜びたいですね。
投稿者 m-staff : 2021年12月09日 09:21
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