[2021年12月28日]
返信のおほかた否に冬ごもり
橋 閒石(1903~92)
冬ごもり(籠)が冬の季語。
雪の多い寒冷地では、人々は防寒の備えをして、家の中に引きこもります。その暮らしぶりをいい、雪国に住む人にとっては宿命的な生活様式ですが、それだけに春を迎えた時のうれしさは倍加しますね。冬は年寄りや病人にとってはおのずから外出を控えがちになります。そのような場合も広義の冬ごもりといってもいいでしょうね。
この句では、冬ごもりを広義にとっています。作者が出した手紙のほぼすべてが「否」の返事となりました。これはきっと先方が冬ごもりに入っているからでしょう、と詠っています。
今日は、官庁御用納め。コロナ禍の中で、しんどい1年もようやく年が暮れてゆきます。
作者はし・かんせきの紹介は、2005年5月4日を参照。
(出典:角川書店編「合本 俳句歳時記第三版」、角川書店、2003年刊)
・横須賀は良く晴れています。しかし、東北の日本海側、新潟、関東北部では積雪が増えています。強い寒気はしだいに抜け、大雪のピークは過ぎつつありますが、一層の警戒が必要ですね。ところで出版研究所の調べによると、書籍の販売額は前の年2%以上上回り、15年ぶりにプラスに転じたという事です。コロナ禍による「巣籠り」が反映しましたね。
投稿者 m-staff : 2021年12月28日 09:20
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://yasumasa.jp/nmt/mt-tb.cgi/7972