[2021年12月30日]

行く年や庇の上におく薪

小林一茶(1763~1827)

行く年が冬の季語。暮れ行く年、年逝く、年流る、流るる年、年送るなども同意の季語です。
年の終りのことですが、時の流れから見ている言葉で、客観的な目を感じます。かえって、年を惜しみ、思い出す気持ちが湧いてきますね。
この句は、一茶の故郷の柏原思い浮かべます。1年が去ってゆく思いで歩いてゆくと、とある一軒家の庇(ひさし)の上に薪束(まきたば)が乗せてあります。貧し気な家の庇であり、薪がポンと置かれていてこれはきっと元日から使う薪であって、あかあかと焚かれる薪の上で元日の雑煮の鍋が煮られることと作者は想像しております。
作者こばやし・いっさの紹介は、2005年3月27日を参照。
(出典:「日本大歳時記」、講談社、1981年刊)
・今日の横須賀は、快晴、強風、東京湾フェリーは運航取り止め。大掃除も終わり、あとは正月の買い出しをするばかりとなりました。また、コロナの感染が増加傾向となりました。欧米に比べれば少ない数ですが、これからもっと増える予感がします。どなた様もご自愛ください。

投稿者 m-staff : 2021年12月30日 09:39

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