[2022年01月10日]

透きとほる葛湯さみしき寝正月

中村苑子(1913~2001)

寝正月が新年の季語。
元日、または新年の休みを寝て過ごすこと。正月は役所や会社、学校なども休みで、家庭の主婦も年賀客が来ない限り、朝寝をしてのんびりできます。歳末に忙しかった会社員は、休養を兼ねて寝て過ごすこともできますね。
この句の「葛湯」は、葛粉に砂糖をまぜ、熱湯を注いでかきまぜた食べ物のこと。主に幼子や病人に用い、また、身体が温まるので冬にはよく用います。この句の作者は、身体が不調で葛湯でも飲んで正月を寝て過ごしている様子を表しています。病気で正月を寝て暮らすことを縁起かつぎで寝正月ということもありますね。
今日は、成人の日。1月の第2月曜日。以前は15日でした。
作者なかむら・そのこの紹介は、2005年3月25日を参照。
(出典:角川書店編「合本 俳句歳時記第三版」、角川書店、2003年刊)
・村上春樹著「女のいない男たち」(文藝春秋、2014年)に収録されている短編「ドライブ・マイ・カー」を原作とする同名の映画が、全米映画批評家協会賞の作品賞をはじめ4つの部門で受賞しました。この作品は11月に読んだばかりでしたのでちょっぴり驚きました。全米映画批評家協会賞は「アカデミー賞の前哨戦」とも位置付けられています。今後の動きが注目されます。

投稿者 m-staff : 2022年01月10日 09:22

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