[2022年01月21日]

竜の玉深く蔵すといふことを

高浜虚子(1874~1959)

竜の玉が冬の季語。竜の髯の実、蛇の髯の実なども同意の季語です。
ユリ科の常緑多年草。木の下などの日陰に群生しています。葉は2センチほどで細長く、多数が群がり伸びるので、いかにも蛇や竜の髯を思わせます。冬になると美しい濃紺色の実をつけますが、これは実ではなく種です。地方によっては子どもたちが「はずみ玉」などといってこれをもてあそび遊びました。蛇の髯、竜の髯などの呼び名があって、夏には淡い紫色の小さい花が咲きます。
この句では、竜の玉が葉に隠れていることが多く、また日がたてば崩れてしまうことから、ふところをかきわけないと見えないという特性をつかんでいますね。それを「深く蔵す」と表現しています。奥が深いですね。
作者たかはま・きょしの紹介は、2005年1月7日を参照。
(出典:辻 桃子監修「俳句の草木」、創元社、2005年刊)
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投稿者 m-staff : 2022年01月21日 09:56

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