[2022年03月04日]
若芝に手を置きて手の湿りくる
有働 亨(1920~2010)
若芝が春の季語。春の芝、芝萌ゆる、芝の芽、芝青むなども同意の季語です。
冬にそれまで枯れていた芝が春になって萌えだし、一面に薄緑となった時をいいます。特に、冬の間に芝を焼いておくと新芽が群れ出て、緑がより美しくなります。芝生には高麗芝、ビロード芝、西洋芝などが植えられますが、茎が地を這い、節のところでひげ根を出し、春に新芽を出すと、一面に緑のじゅうたんになります。
この句では、若芝に手を置いてみたら、手に春の雨の残りでしょうか、湿っていると詠っています。若芝の実感が伝わってきますね。
作者うどう・とおるの紹介は、2006年12月28日を参照。
(出典:角川書店編「合本 俳句歳時記第三版」、角川書店、2003年刊)
・北京パラリンピックは今日開幕。ロシアによるウクライナへの軍事進攻を受けて、ロシアパラリンピック委員会とベラルーシの選手83人の出場が認められなくなりました。選手に罪はありませんが、政治とスポーツの境界線はますますあいまいなものになってきましたね。
投稿者 m-staff : 2022年03月04日 09:21
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