[2022年03月08日]
土筆伸び揃ひ雨降り雨溜り
廣瀬直人(1929~2018)
土筆が春の季語。るくづくし、つくしんぼ、筆の花なども同意の季語です。
子どもたちが土筆でままごと遊びをするのも春を迎えた喜びの一つでしたね。トクサ科の多年草。日当たりのよい土手や野原によく見かけます。杉菜の地下茎から出る胞子茎を土筆と呼びます。3月から4月になると褐色の茎の先端に長楕円形の胞子穂をつけ、茎が伸びると淡い緑色の胞子を盛んに散らします。畦や土手などの草地に、敷き詰めたように伸びる姿は、まさに土に生えた筆のようですね。
この句では、雨が降る雨だまりに土筆が草地に伸び揃っていると詠っています。
作者ひろせ・なおとの紹介は、2006年2月6日を参照。
(出典:青柳志解樹編著「俳句の花 上巻」、創元社、2004年刊)
投稿者 m-staff : 2022年03月08日 10:37
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