[2022年03月10日]

げんげ田に子が入りて先づまろびけり

松崎鉄之介(1818~2014)

げんげ(紫雲英)田にが春の季語。げんげん、げんげんばな、蓮華草も同意の季語です。
マメ科の2年草で中国が原産地。田の緑肥として栽培されてきましたが、このところ、見渡す限り蓮華が咲く田園風景は見られなくなってきましたね。3月から4月にかけて、高さ10~20センチの茎に小さな花が、輪状に多数集まって紅紫色の花が咲きます。この花を蓮に見立てて名前が付けられました。蓮華が咲くと蜜蜂が飛び交います。
このくの「まろび」は、転ぶこと。一面のれんげ田に子ども入り込んで遊んでいる様子が伝わってきますね。
作者まつざき・てつのすけの紹介は、2005年4月8日を参照。
(出典:青柳志解樹編著「俳句の花 上巻」、創元社、2004年刊)

投稿者 m-staff : 2022年03月10日 10:42

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