[2022年03月12日]

銀蘭や犬に手を延べ舐められる

上村占魚(1920~96)

銀蘭が春の季語。笹葉銀蘭も同意の季語です。
金蘭と同じように林の中の下草に紛れて咲いていましたが、今ではめっきり見かけなくなりました。ラン科の多年草。草の丈は30センチほどで金蘭よりは低い位置にあります。一般に銀蘭は二つあり、銀蘭は先がとがった細長い葉が3~6枚互生し、笹銀蘭は5~8枚互生します。3月から4月にかけて茎の上部に銀白色の小さな花を数個つけます。
この句では、銀蘭の咲いている庭で、愛犬に手を差し伸べてぺろぺろなめられている作者の喜びが伝わってきますね。
作者うえむら・せんぎょの紹介は、2006年6月27日を参照。
(出典:青柳志解樹編著「俳句の花 上巻」、創元社、2004年刊)

投稿者 m-staff : 2022年03月12日 10:48

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