[2022年03月19日]

いかなごにまづ箸おろし母恋し

高浜虚子(1874~1959)

いかなごが春の季語。こうなご、かますご、かますじやご、いかなご舟、いかなが干すなども同意の季語です。
明石に住んでいる連れ合いの友人から毎年、いかなごが送られてきます。ぴりりと山椒の辛みが春の足音を伝えてくれます。
関東では、ではこうなご、関西ではかますごと呼んでいます。ふつう体長が5~6センチほどの細長い魚で、体色は銀白色、下顎がとがっています。瀬戸内海地方で春先に大量に獲れます。味は淡白で、干し魚にして市販され、佃煮などで親しまれていますね。鯛の餌でもあって、追われて逃げ惑ういかなごの大群を海鳥のあびが追うことで鯛の来集がわかります。
この句の作者は、松山の人。好物のいかなごに箸を下ろして、懐かしい母の面影をたどっていますね。
作者たかはま・きょしの紹介は、2005年1月7日を参照。
(出典:「新版・俳句歳時記第二版」、雄山閣、2003年刊)

投稿者 m-staff : 2022年03月19日 11:04

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