[2022年03月26日]
信号の長き停車や葱坊主
稲畑汀子(1931~2022)
葱坊主が春の季語。葱の花、葱の擬宝(ぎぼ)なども同意の季語です。
食用として花の咲く前に収穫された後、種を取るものだけを畑に残しておきます。春が深まったころ葉の間から茎をのばし、その先端に白い細い花をたくさん球形状に付けます。形が橋の欄干の擬宝珠(ぎぼし)に似ているところから「葱の擬宝」ともいい、また、遠くからは可愛い坊主あたまが並んでいるように見えるところから葱坊主というユーモラスな名前で呼ばれています。
この句では、電車が赤信号で長く停車しているところに、葱坊主が並んでそれを見ていると表現しています。
2月27日に91歳で亡くなった稲畑汀子さの作品を取り上げました。昔、日本橋に稲畑産業の東京本社がありました。稲畑産業は稲畑さんのご主人が関係していました。
作者いなばた・ていこの紹介は、2005年3月20日を参照。
(出典:平井照敏編「現代の俳句」、講談社学術文庫、1993年刊)
・今日は天候不良で甲子園の選抜高校野球はお休み。出場32校のうち、2校がコロナで試合を辞退しています。31日の決勝まで関係者の緊張は続きますね。アメリカの大リーグでは、エンジェルスの大谷選手が4月7日の開幕投手を務めることになりました。相手はアストロズ。楽しみですね。
投稿者 m-staff : 2022年03月26日 10:06
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