[2022年06月05日]

愛しさは草の穂に居る蝸牛

久米三汀(1891~1952)

蝸牛(かたつむり)が夏の季語。ででむし、でんでんむし、かぎゅうなども同意の季語です。
「でんでん虫むし かたつむり」の文部省唱歌を懐かしく思い出します。子どものころ、誰でも一度は蝸牛の角をつついてみたことがありますね。愛らしくてユーモラスな蝸牛は、昔から子どもたちの人気者です。同じ軟体動物のなめくじが嫌われてきたのとは対照的。日本各地の土地によっては、笠つぶり、だいろ、まいまいつぶり、でのむしなど様々に呼ばれます。晴天が続くと葉陰に潜んでいます。新葉を食べ植物に害を与えます。
この句の「愛しさ」は、「かなしさ」と読み、身に染みていとしい、可愛くてたまらないという意味。蝸牛が草の穂で今日もゆったりとしていると詠っています。
作者くめ・さんていの紹介は、2006年2月12日を参照。
(出典:角川春樹編「合本 現代俳句歳時記」、角川春樹事務所、2004年刊)
・今朝方、また北朝鮮が弾道ミサイルを日本海側に打ち上げました。これは2日から4日までの3日間、アメリカ軍と韓国軍の共同訓練に対する見返しですね。訓練には横須賀から原子力空母「ロナルド・レーガン」韓国のイージス艦などが参加しました。この後心配なのは核実験です。北朝鮮のコロナはどうなったのでしょうね。

投稿者 m-staff : 2022年06月05日 10:04