[2022年07月14日]

新しき猿又ほしや百日紅

渡辺白泉(1913~69)

百日紅(さるすべり)が夏の季語。
ミソハギ科の落葉高木。原産地はインド、江戸時代に中国から渡来。
7月ごろ紅い花を群がり咲かせ、花期が100日にも及ぶところからこの名前が付けられました。
この句の「猿又(さるまた)は普通、「猿股」と書きます。なんと不作法な句と思われる方も多いでしょうが、この句の前書きには見れば「終戦」とあります。この題を見ればなるほどと感じられる向きも多いことでしょう。「百日紅」は、さるすべりですが、ひゃくじつこうと呼びます。句の姿からは音読みがふさわしく感じられます。花の紅色を前にして、作者は終戦に当たって一海軍兵士として、切実に新しい下着が欲しいと思っていますね。
作者わたなべ・はくせんの紹介は、2005年10月31日を参照。
(出典:大岡 信著「新 折々のうた2」、岩波新書、1995年刊)
・14日、東京市場で円相場は一時、1ドル=137円台後半まで値下がりし、1998年9月以来、24年ぶりの円安水準を更新しました。これはアメリカの金融引き締めがさらに加速すると日米の金利差が一段と拡大するとの見方から円を売ってドルを買う動きが一層強まりそうですね。

投稿者 m-staff : 2022年07月14日 10:15

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