[2022年07月26日]

まだ誰も来ぬ料亭の端居かな

下田実花(1907~84)

端居(はしい)が夏の季語。夕端居も同意の季語です。
夏の夕方などに、涼しさを求めて縁側などに出てくつろいでいる様子をいいます。夕方、太陽が西に傾き、昼の猛暑がしだいに後退し、涼しい風が立ち始めると暑さにぐったりしていた人たちは生き返ったような気持ちになり、庭の草木も生気を取り戻します。
作者は、俳人・山口誓子の実の妹で新橋の芸妓。高浜虚子に師事し、「ホトトギス」の異色俳人としてよく知られた存在です。
この句では、料亭の縁側で端居をしていますが、まだ誰も客の顔が見えない、と詠っています。夏場は閑古鳥が鳴いているのでしょう。
作者しもだ・じつかの紹介は、2006年10月24日を参照。
(出典:「日本大歳時記」、講談社、1981年刊)
・「サル痘」という感染症が欧米で流行り始めていますね。国内でも初めて感染者が見つかりました。海外で確認されている感染者の大半は男性で、主に同性間の性交渉を通じて感染が広がっているようです。

投稿者 m-staff : 2022年07月26日 09:52

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