[2022年11月30日]

小春日や内なる声がそそのかす

榊原風伯

小春日が冬の季語。小春、小春日和、小春風、小春空、小春凪、小六月なども同意の季語です。
小春は「小六月」とも言って、陰暦十月の異称。立冬が過ぎて日々寒さが加わってくる中にも、よく晴れて風も穏やかな日和が続くことがありますね。これは移動性高気圧にすっぽりと覆われるからでこれを「小春日和」といいます。「小春日」とはその中の一日のことを言い、またその日ざし指します。
この句では、小春日の中でぼんやりとしていたとき、ふと昔読んだ本のことを思い出しました。その本は、マックス・ピカート著「われわれ自身のなかのヒットラー」。ピカートはドイツ人でスイスの哲学者、同書はヒットラーの登場を許してしまったドイツ人への痛烈な批判に満ちています。省みれば、現在では、トランプ、プーチン、習近平、金正恩など、支離滅裂な「新しい人種」の出現を許している、我々自身のなかにあるヒットラー的心理状態にもあるといわねばなりません。彼らの行動はきっと内なるヒットラーのような声にそそのかされているのでしょう。もとからの悪人はいません。善人が権力を握って悪人になるのです
。ですから善人が一番怖いのです。
・ところで、中国では「ゼロコロナ」政策への抗議活動が活発になっています。これを動かしているのは、市民によるSNS。政府がネット上の言論空間を厳しく検閲する中で、市民が巧妙にすり抜けて情報の共有を可能にしています。14億の市民に「ゼロコロナ」政策の押しつけは無理がありますね。周政権と市民のイタチごっこはまだまだ続きます。

投稿者 m-staff : 2022年11月30日 09:44

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://yasumasa.jp/nmt/mt-tb.cgi/8326