[2023年01月29日]

お茶の水駅にすぼめる雪の傘

川崎展宏(1927~2009)

雪の傘が冬の季語。雪、小雪、深雪、六花、雪の花、粉雪、積雪、根雪、細雪、雪曇、雪の声、雪月夜、雪景色、雪国、雪明りなども同意の季語です。
日本は南北に細長い弧状列島なので、3メートルを超す積雪のある地方とほとんど雪の降らない地方とに分かれています。北海道から北陸一帯は日本でも有数の豪雪地帯です。雪の降る量は人々の生活に様々な影響をもたらしています。古代は、雪の降り方によって作物の出来を占いました。雪に関する言葉が無数に生まれたのもよくわかります。
この句では、多くの人が行き交う、あのお茶の水駅で雪の傘をすぼめている、と詠っています。足元が濡れていますね。
作者かわさき・てんこうの紹介は、2006年2月21日を参照。
(出典:平井照敏編「現代の俳句」、講談社学術文庫、1993年刊)
・昨日は東京・両国の国技館で元横綱白鵬の断髪式が行われました。白鵬は史上最多45回の優勝など素晴らしい成績を収めました。これからは親方として弟子の育成に力を注ぐようですが、精神面での成長が望まれますね。

投稿者 m-staff : 2023年01月29日 09:19

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