2018年01月13日

千両の実のいちいちに寒没日

斉藤 玄(1914~80)

千両の実が冬の季語。千両、実千両、仙蓼なども同意の季語です。
この正月は、家の中の玄関、居間、厠の花瓶に赤い実と緑の葉っぱが並んでいます。
センリョウ科の常緑小低木。暖地の木陰などに生え、盆栽や庭園にも植えられています。夏に黄緑色の小花をたくさんつけ、冬になると小さな果実が珊瑚色に熟します。野鳥の啄んだ実は、あちこちに新しい芽を吹かせます。縁起の良い名前の通り、正月の切り花としてなくてはならものですね。
この句では、千両の実のそれぞれに、「寒没日(かんいりひ)」が、寒の入日の当たっている様子が伝わってきます。
今日と明日は、大学入試センター試験。
作者さいとう・げんの紹介は、2005年9月27日を参照。
(出典:角川春樹著「合本俳句歳時記」、角川春樹事務所、1998年刊)
・ニューヨークの株式市場のダウ平均株価は2日連続200ドル以上値上がりして最高値を更新しました。それを聞いて「大きな子供の大統領」は、にんまりしていることでしょうね。

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2018年01月12日

賀状みな命惜しめと諭しをり     

岡本 眸

賀状が新年の季語。年賀状、年始状、年賀郵便、年賀はがきなども同意の季語です。
今年の年賀郵便は、元旦配達、2日はお休み。これは年賀状配達のアルバイトが集まらないからと言われています。年賀郵便は毎年数量が減って日本郵便も大変ですね。
私は、このところ何年かは100枚に絞って賀状を出していましたが、中に「本年をもちまして年始のご挨拶を失礼させていただきます」という便りが来て、もうそのような年齢なのだ、と感慨深いものがありました。
この句でも、来る賀状が「みな命惜しめ」と諭(さと)すなんて書いてあるのを見て、作者も身につまされているようですね。
作者おかもと・ひとみの紹介は、2005年4月14日を参照。
(出典):角川学芸出版編「角川季寄せ」角川学芸出版、2014年刊)
・新潟や北陸地方で大雪、平年の3倍から10倍以上の積雪があり、交通への影響が大きいと報じています。強い冬型の気圧配置は13日にかけて続く見込みで警戒が必要です。被害が出ないように祈ります。

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2018年01月11日

手力男かくやと鏡開きけり

京極杜藻(1894~1985)

鏡開きが新年の季語。
今日は、鏡開き。正月に歳神に供えた鏡餅を食べる祝儀を鏡開きと言います。鏡餅は刃物で切ることはせずに、槌などを用いて割り、割るという忌み言葉を嫌って開くと言います。鏡開きの餅は汁粉などにして食べます。
この句では、「手力男(たぢからお)」がキーワード。天手力男命(あまのたぢからおのみこと)と言って、天岩屋戸(あまのいわやと)を開いて、天照大神(あまてらすおおみかみ)を出したという大力の神様のこと。天孫降臨に因んでいます。その神様もかくやとばかりに大きな餅を開く光景を詠んでいます。
作者きょうごく・とそうの紹介は、2005年11月23日を参照。
(出典:「合本 俳句歳時記第三版」角川書店、2003年刊)
・小泉元総理や細川元総理の「原発ゼロ法案」を立憲民主党が国会に提出するとか。大いに議論をして国の行く末を国民に提示してもらいたいと思います。

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2018年01月10日

双六の絵をたのしみて遊びけり

深川正一郎(1902~87)

双六が新年の季語。絵双六も同意の季語です。
この頃の子供たちは、集まるとすぐにゲーム機にかかりきりで呼んでも返事がありませんね。うちの孫たちも同じようにわき目もふらずにゲーム機に熱中していました。
双六は正月の子供の遊びの一つ。大きな紙に絵を描き、少しずつ区切って升目を作ります。何人かが順番に骰子を振って、その目の出た数だけ上ります。それを繰り返して早く上がりの欄に達したものが勝ちになり、1回休みや飛び越していけるなどのルールがあって面白さが倍加しますね。
この句は至極まっとうに、描かれている絵を楽しんでいるようすが伝わってきますね。
作者ふかがわ・しょういちろうの紹介は、2008年11月15日を参照。
(出典:「日本大歳時記」、講談社、1981年刊)
・東京都が花粉症患者の実態調査を発表。都民のおよそ48%がスギ花粉症と推定されています。調査を行った都健康安全研究センターによると「乳幼児の植物アレルギーが増えて花粉症を併発している可能性がある」と分析しています。杉の伐採や植え替えなどで花粉の少ない森づくりが望まれますね。

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2018年01月09日

松過ぎの又も光陰矢の如く

高浜虚子(1874~1959)

松過ぎが新年の季語。松明、注連明なども同意の季語です。
松の内の門松を立てておく期間の過ぎたことを言います。関東近辺では1月7日過ぎ、京阪地方では15日過ぎのしばらくの期間を言います。これにより生活全般が普段に戻ることを指します。門松や注連飾りのある風景がなくなり、にわかに淋しい感じになります。しかしながら正月の余韻はしばらくの間残ります。
この句は、ずばり「光陰矢の如し」の言葉を使い、誰もが感じる気持ちを言い表しています。
作者たかはま・きょしの紹介は、2005年1月7日を参照。
(出典:平井照敏著「新歳時記」、河出書房新社、1989年刊)
・韓国で開かれるピョンチャンオリンピックまであと1か月となりました。また、南北会談が今日行われます。これからオリンピックが終わるまで、朝鮮半島の動きに注目しなければなりませんね。

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2017年10月26日:空山へ板一枚を荻の声
2017年06月16日:葛桜男心を人問はば
2017年01月14日:八十の媼と遊ぶ女正月
2016年12月10日:武蔵野の雀と親し冬柏
2016年06月22日:美しき緑走れり夏料理
2016年05月28日:童らに空の花なる立葵
2016年04月09日:少年の髪白みゆく桜狩
2016年04月07日:鶯の次の声待つ吉祥天
2016年04月05日:花曇小雀の嘴の苔一片
2016年02月08日:山里や男も遊ぶ針供養
2016年01月12日:裏白や齢重ねし父と母
2016年01月06日:楽想を失ひ手毬唄漂ふ
2015年12月24日:懐妊や金銀灯し聖誕樹
2015年12月04日:凩や馬現れて海の上
2015年11月24日:初冬の竹緑なり詩仙堂
2015年09月11日:踏切を流れ退く秋出水
2015年09月07日:蜩や暗しと思ふ厨ごと
2015年07月09日:水中に夕日爛熟花蓮
2015年05月15日:花に朴人にはありし志