2021年09月15日

りんどうや枯葉がちなる花咲きぬ

与謝蕪村(1716~83)

りんどう(竜胆)が秋の季語。笹竜胆、深山竜胆、蝦夷竜胆、蔓竜胆なども同意の季語です。
竜胆は、山野の日当たりのよい場所に自生し、中秋から晩秋にかけて咲き、この花は日があたると開き、雨や曇り、日没になると閉じます。リンドウ科の多年草。根が苦く、竜の胆のようだというので竜胆という名前が付いたといわれています。9月から11月にかけて茎先に紫色の筒状花を咲かせます。種類も多く、秋を代表する美しい野草ですね。昔、新潟県の赤倉温泉でみた竜胆の紫色を思い出します。
この句は、竜胆の特徴をよくとらえていますね。見た目には枯れているように見えますが、活力ある花です。
作者よさ・ぶそんの紹介は、2005年2月19日を参照。
(出典:青柳志解樹編著「俳句の花 下巻」、創元社、2008年刊)
・去年の9月、菅さんが自民党の総裁、内閣総理大臣に就任するとき、これは1年で終わると思いました。安倍内閣の番頭さんは総理には向いていませんね。さて、現在の自民党総裁選、誰がなるのでしょうか。党内抗争に明け暮れている間、コロナ対策は大丈夫でしょうか。

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2021年09月14日

霧いつか雨音となる新松子

古賀まり子(1924~2014)

新松子(しんちぢり)が秋の季語。青松笠、松ぼくり、松ふぐりなども同意の季語です。
近くの農家の庭先の松に新松子が出来ています。「ちぢり」とはできたばかりの青い松笠のことで、今年できたものを「新ちぢり」と呼びます。円錐形で堅く瑞々しい姿をしています。枯れてくると乾いた鱗片が開いて種を落とします。種を落とした後のものは、松ぼくり、松ふぐりといいますね。「松子」とは古い上方方言。かさかさに乾いた古い松笠と違って松の香りを放ってさわやかですね。
この句では、霧がいつの間にか雨になってその音が新松子に降りかかっている、と詠っています。
作者こが・まりこの紹介は、2005年10月4日を参照。
(出典:阿部誠文著「輝ける俳人たち・大正編」、邑書林、1996年刊)
・将棋の藤井聡太二冠19歳が3つ目のタイトルをかけて挑戦した「叡王戦」五番勝負に勝ち、「叡王」のタイトルを獲得し、史上最年少となる三冠を達成しました。これで「王位」「棋聖」「叡王」の3大タイトルのホルダーになり、将棋界に新しい風を吹き込んでいます。素晴らしい。

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2021年09月13日

野分雲夕焼しつつ走り居り

高浜年尾(1900~79)

野分雲が秋の季語。野分、野わけ、野分中、野分後、夕野分、野分晴なども同意の季語です。
秋の暴風で「野分の風」のことをいいます。昔から草木を吹き分けるほどの風というところからこの名前が付きました。現在では多くは台風を指しています。特に、二百十日、二百二十日前後に猛烈な暴風が襲ってきますね。野分の後には、秋草がなぎ倒されたり、垣根が壊れていたりする哀れな情景が所々に見られます。船乗りや漁師の細かい観察から生まれた季語といわれています。
この句では、野分の雲が夕焼けの中に走り去ってゆく様子が詠われています。
作者たかはま・としおの紹介は、2005年3月21日を参照。
(出典:角川春樹編「合本 現代俳句歳時記」、角川春樹事務所、2004年刊)
・女子カーリングのロコ・ソラーレ「太陽の常呂っ子」が北海道銀行を破って北京五輪最終予選代表の切符を手にしました。最終の第5戦でスキップ、藤沢選手の正確なショットが勝負を決めました。スリル満点の面白いゲームでした。

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2021年09月12日

萩にふり芒にそそぐ雨とこそ

久保田万太郎(1889~1963)

萩が秋の季語。初萩、萩の花、山萩、野萩、白萩、小萩、真萩、萩散る、こぼれ萩、乱れ萩なども同意の季語です。
この句の前書きには、「9月10日、鏡花先生告別式、朝来驟雨しばしばいたる」とあります。泉 鏡花はこの作者が永く師事した作家、1939年9月7日に逝去しました。これはその追悼句。
萩に降って、芒に注ぐ秋の驟雨は、さらに棺にも作者をも濡らしたことでしょう。この句は、萩と芒の句重なりになっています。このような句を多く作った俳人でもありました。
同じ作者に次の句があります。
ほろほろと蝶あがるなり萩の中  万太郎
萩の咲いている中をほろほろと蝶があがると詠い、詩情が溢れていますね。
作者くぼた・まんたろうの紹介は、2005年9月29日を参照。
(出典:「久保田万太郎全句集」、中央公論社、1971年刊)
・アストロズ相手に10勝目はなりませんでした。エンジェルスの大谷選手は、全体にやっぱりくたびれていますね。腕の振りが鈍く、フォームが崩れています。今シーズンはあと3回のチャンスがあります。ここは身体をうまく休めてチャレンジしてください。

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2021年09月11日

水音の澄めば冷えくる茨の実

小松崎爽青(1915~2003)

茨の実が秋の季語。野ばらの実、野いばらの実も同意の季語です。
バラ科の落葉低木で、山野のいたるところで自生していますね。春の白い花も香りが高く清楚で美しく見えますが、秋の赤い実が群れているのはほのぼのと懐かしい気がします。実は直径7~8ミリほどで、折れ曲がった枝先についています。この枝ぶりには独特の味わいがあって、花材としてよく使われます。実は生薬で解熱、利尿剤に使われます。
この句では、秋になって涼しくなり川の水の音が澄んでくるころ、それに合わせるかのように茨の実がなっている、と詠っています。
作者こまつざき・そうせいの紹介は、2005年9月29日を参照。
(出典:角川書店編「合本 俳句歳時記第三版」、角川書店、2003年刊)
・エンジェルスの大谷選手がアストロズ戦に、2番投手で先発出場しています。この試合で大谷選手が勝利を上げれば、103年ぶりに2桁勝利、2桁ホームランのベーブ・ルースの記録に並びます。相手のアストロは強敵、さあどうなることでしょうね。

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2021年08月10日:蜻蛉の空蜻蛉の空の上
2021年06月13日:忽ちに雑言飛ぶや冷奴
2021年06月12日:若竹や宿の女の朝化粧
2021年06月06日:宵月を蛍袋の花で指す
2021年04月06日:蘖や涙に古き涙はなし
2021年01月18日:愛憎や鮭雑炊の塩加減
2020年12月28日:一湾の眺めを肴年忘れ
2020年12月15日:夢に舞ふ能美しや冬籠
2020年08月30日:秋が来た雑草にすわる
2020年07月14日:甚平や一生とれぬ西訛
2020年07月12日:雷に怯えて長き睫かな
2020年07月07日:涼風を通す柱の黒光り
2020年05月12日:燦燦と日裏日表風若葉
2020年03月06日:春雷や蒲団の上の旅衣
2020年02月21日:新治や沼の古草金色に
2020年02月05日:白梅や墨芳しき鴻臚館
2020年01月28日:母懐ふ老の感傷初不動
2020年01月06日:神の燭仏の燭や松の内
2019年12月05日:犬猫と同じ姿や冬座敷
2019年11月23日:枯蔦や石の館の夜の雨
2019年06月19日:栗の花紙縒の如し雨雫
2019年04月10日:春暁や一点燈の大伽藍
2019年01月10日:堀川の水の暗さや宵戎
2019年01月01日:元日や上々吉の浅黄空
2018年12月31日:銭洗弁財天の師走かな
2018年12月25日:雪道や降誕祭の窓明り