2020年09月14日

カンナ燃えさかれど避暑期はや峠

久保田万太郎(1889~1963)

カンナが秋の季語。花カンナ、檀特も同意の季語です。
カンナ科の大形多年草。原産地は熱帯アメリカ、熱帯アジア、アフリカなどに50余種も産し、強烈な色彩の美しい花ですね。日本では広く花壇などに植えられる観賞植物。高さは1~2メートルほど、茎は太い円柱形、葉は芭蕉に似て大きくなります。色は、赤、橙、黄、白などがあります。
この句では、カンナが燃えるように咲いているのに、避暑の季節は過ぎ去ろうとしている、と詠っています。
作者くぼた・まんたろうの紹介は、2005年1月6日を参照。
(出典:角川春樹編「合本 現代俳句歳時記」、角川春樹事務所、2004年刊)
・今日から5年に一度の「国勢調査」が始まり、外国人を含めた日本に住むすべての人を対象に行われます。パソコンやスマートフォンを使ったインターネットによる回答が可能になります。調査では10月1日現在の家族や就業の状況など、16の質問に答えることになっています。回答の期限は10月7日です。

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2020年09月13日

ワガハイノカイミヨウモナキススキカナ

高浜虚子(1874~1959)

ススキ(芒)が秋の季語。薄、尾花、鬼芒、絲芒なども同意の季語です。
美しい銀穂をなびかせるイネ科の多年草。秋草の代表として古今の詩歌に詠まれてきました。
この句には、次のような前書きがあります。
「1908(明治41)年9月14日。在修善寺。松根東洋城より電報あり。曰、センセイノネコガシニタルヨサムカナ トヨ 漱石の猫の訃を伝へたるものなり。返電。」
あの「吾輩は猫である」の猫が亡くなったことを作者は悲しいユーモアとして詠っています。
作者たかはま・きょしの紹介は、2005年1月7日を参照。
(出典:平井照敏編「現代の俳句」、講談社学術文庫、1993年刊)
・大坂なおみ選手が全米オープンテニスで優勝。おととしの大会以来、2回目。対戦相手のアザレンカ選手は大統領の不正選挙でもめているベラルーシの出身。大阪選手は、この大会で人種差別に抗議するために亡くなった男性や女性の名前が書かれたマスクを着用して出場。見事な立ち居振る舞いでした。あっぱれ。

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2020年09月12日

晴天やコスモスの影撒きちらし

鈴木花蓑(1881~1942)

コスモスが秋の季語。秋桜、おおはるしゃぎくも同意の季語です。
コスモスが風に吹かれて揺れている姿は「秋桜」にふさわしく感じます。先日、山口百恵の「秋桜」を久しぶりに聞きました。歌の調子と彼女の声の質の良さに打たれました。
キク科の1年草。メキシコが原産地。19世紀に渡来して、以来各地で栽培され、野生化しているものもあります。秋の代表的な花、枝を多く分け、枝の先に花をつけ、紅、ピンク、白の一重咲き、八重咲もあります。コスモスの咲くころは台風シーズンですが、風に折れたところから根を出してすぐに立ち直ります。
この句では、晴れた日に、風に揺れながら元気に咲いている花の強さを詠っていますね。
作者すずき・はなみのの紹介は、2006年1月27日を参照。
(出典:「日本大歳時記」、講談社、1981年刊)
・オーストリアの「コロナ信号」。経済や社会活動を通じながら新型コロナウイルスの感染拡大を抑えようと、国が自治体ごとの感染リスクを評価し色分けし、リスクに応じた対策を緑、黄、オレンジ、赤の4色に色分けする「コロナ信号」という取り組みを始めました。日本でも大いに参考になる取り組みですね。

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2020年09月11日

野分中つかみて墓を洗ひけり

石田波郷(1913~69)

野分中が秋の季語。野分、野わけ、野分立つ、野分波、野分雲、野分跡、野分晴、夕野分なども同意の季語です。
今年も台風が次々と日本列島に押しかけてきます。昔は、台風という用語がなかったので、草木を吹き分ける秋の強風を野分といい、その風が吹くことを「野分立つ」といいました。この季語は、船乗りや漁師の観察から生まれたといわれています。今日では、台風といえば雨を伴いますが、野分は風だけですね。
この句では、野分が来ている中で墓参りをして、墓をつかんで必死で洗っている様子が伝わってきますね。ちょっぴりおかしさが表れています。
作者いしだ・はきょうの紹介は、2005年2月13日を参照。
(出典:平井照敏編「新歳時記」、河出書房新社、1989年刊)
・NTTドコモの「ドコモ口座」の失敗は、顧客を増やすための手続きを簡単にした結果が裏目となっています。失った信頼の回復に時間がかかりそうです。悪意のあるユーザーはどこにでもいます。今日は東日本大震災から9年半、暮らしの再建や原発事故の復興は依然として道半ばですね。

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2020年09月10日

かなかなのかなかなと鳴く夕かな

清崎敏郎(1922~99)

かなかなが秋の季語。蜩、日暮も同意の季語です。
晩夏から秋にかけて鳴く「蜩」の声は涼しげで、どこか寂しおっぷ野中尚おもに明け方や夕刻に鳴きます。よく響く声でかなかなと鳴くので旅愁をかきたてられます。大きさは5センチほどで、翅は透明ですが、栗褐色の胴に青と黒の斑点があります。蝉の鳴き声の中で、蜩が最も美しいといったのは、小泉八雲といわれています。
この句はもう蜩の声に魅了されている気持ちに満たされていますね。
今日は、二百二十日。立春から数えて220日目。210日と同じく、厄日とされています。
作者きよさき・としおの紹介は、2006年3月16日を参照。
(出典:「新版・俳句歳時記第二版」、雄山閣、2003年刊)
・立憲民主党と国民民主党などの合流新党の代表選挙は今日、新党に参加する国会議員による投票が行われ、立憲民主党の枝野代表が選出される予定です。国民から見たら「コップの中の嵐」。コロナ禍の対応を忘れて、自分たちの政争に明け暮れる野党の政治家にあきれてしまいます。

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2020年08月30日:秋が来た雑草にすわる
2020年07月14日:甚平や一生とれぬ西訛
2020年07月12日:雷に怯えて長き睫かな
2020年07月07日:涼風を通す柱の黒光り
2020年05月12日:燦燦と日裏日表風若葉
2020年03月06日:春雷や蒲団の上の旅衣
2020年02月21日:新治や沼の古草金色に
2020年02月05日:白梅や墨芳しき鴻臚館
2020年01月28日:母懐ふ老の感傷初不動
2020年01月06日:神の燭仏の燭や松の内
2019年12月05日:犬猫と同じ姿や冬座敷
2019年11月23日:枯蔦や石の館の夜の雨
2019年06月19日:栗の花紙縒の如し雨雫
2019年04月10日:春暁や一点燈の大伽藍
2019年01月10日:堀川の水の暗さや宵戎
2019年01月01日:元日や上々吉の浅黄空
2018年12月31日:銭洗弁財天の師走かな
2018年12月25日:雪道や降誕祭の窓明り
2018年12月15日:柊の花に何喰む神の鷄
2018年10月30日:神に水仏に線香秋深む
2018年09月24日:名月や故郷遠き影法師
2018年07月14日:巴里祭厠に残る女の香
2018年05月09日:古溝や只一輪の杜若
2018年03月19日:剪定の腰手拭や一日晴
2018年02月18日:老梅の穢き迄に花多し