2023年02月04日

春立てり野の白壁の暗き方

千代田葛彦(1917~2003)

春立てりが春の季語。立春、春来る、立春大吉なども同意の季語です。
今日は、立春。暦の上で春になりました。それにしても寒いですね。立春は24節気の第一番目。中国でいうと「東風解凍」に当たります。立春の前日が「節分」であり、この夜は悪魔払いの豆撒きが行われます。春は寒さからの解放とともに、自然界の生命の復活の時です。立春が過ぎても寒さが戻ることがありますが、光の復活は確実であって、日ごとに暖かくなるのを信じて生活をします。
この句では、農家の昔ながらの白壁のある家の暗い方から、春が立ってくる、と詠っています。
作者ちよだ・くずひこの紹介は、2006年1月7日を参照。
(出典:角川春樹編「合本 現代俳句歳時記」、角川春樹事務所、2004年刊)
・北朝鮮がお金もないのに核・ミサイル開発に懸命な裏には、取引所などへのサイバー攻撃で盗み出した暗号資産の運用があるとアメリカの暗号資産の分析会社が結果をまとめています。去年1年間で北朝鮮との関与が疑われるハッカー集団が盗んだ暗号資産は、およそ2100億円といわれています。これらの対策には、ハッキングや仮に盗まれても現金化できないようにするしかありませんね。

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2023年02月03日

山国の闇おそろしき追儺かな

原 石鼎(1886~1951)

追儺(ついな)が冬の季語。鬼やらひ、なやらひ、節分会なども同意の季語です。
追儺は、節分の夜に各地の寺社などで行われる鬼やらひの儀式をいいます。もともとは大晦日の夜に宮中で行われた行事が民間にも行われるようになったといわれています。最近では、寺院で力士や芸能人などの年男が、厄払いのために豆を撒くことが恒例となっています。鬼に豆を投げる行事は中国からきました。一家の主人が「鬼は外、福は内」唱えて撒き、そのあと家族の者が自分の新しい年の数の豆を食べるならわしになっています。
この句では、追儺の行事が山国の闇のなかで行われていて、子供たちが恐ろしがっている様子が伝わってきますね。
作者はら・せきていの紹介は、2005年10月30日を参照。
(出典:角川書店編「合本 俳句歳時記第三版」、角川書店、2003年刊)
・卒業式や入学式でのマスク着用の是非をめぐって政府の中で揺れています。着用するかしないかは、政府が決めることではなく、個人に任せるべきでしょうね。もうそろそろマスクの着用は無しにしてもらいたいと思います。

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2023年02月02日

すぐそこに来てゐる春や春を待つ

上村占魚(1920~96)

春を待つが冬の季語。待春(たいしゅん)、春待つも同意の季語です。
春が近づいてきていて、寒い日の戻りがありますが、暖かい日が多くなると、春になるのを待つ心がひときわ高まりますね。北国の人はとりわけ、雪から解放されたい気持ちが強いことと思います。
この句では、春はすぐそこに来ているのですが、寒い日が変わらずに続いていてうんざりしています。でも春の足音は聞こえています。もうすぐ春です。
作者うえむら・せんぎょの紹介は、2006年6月27日を参照。
(出典:平井照敏編「新歳時記」、河出書房新社、1989年刊)
・今日の東京外国為替市場、円相場は前日と比べて1円以上値上がりし、1ドル=128円台半ばで推移しています。これはアメリカのFRB=連邦準備制度理事会が0.25%の利上げを決めたため、日米の金利差の縮小が意識され、ドルを売って円を買う動きが強まっています。投資というのは神経の休まることのない仕事ですね。

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2023年02月01日

夕焼けてなほそだつなる氷柱かな

中村汀女(1900~89)

氷柱(つらら)が冬の季語。垂氷(たるひ)、立氷(たちひ)なども同意の季語です。
小さいころ、北海道では氷柱が遊び道具でしたね。氷柱にはいろんな思い出があります。上から落ちるときに、その下に居ないことが大事です。危ないことが何度もありました。
氷柱は、気温が下がって軒の雫が凍って棒のように垂れ下がります。北国では屋根や庇の雪が解けて、軒庇から地上に届くほどの大きな氷柱ができます。山中の枝や岩石、あるいは谷、崖などでも見かけます。垂氷は古語。風の強い場所では面白い形の氷柱ができますね。
この句では、氷柱が夕焼けの中に、まだ大きくなっている、と詠っています。
作者なかむら・ていじょの紹介は、2005年1月4日を参照。
(出典:角川春樹編「合本 現代俳句歳時記」、角川春樹事務所、2004年刊)
・今月値上げされる食品や飲料は5000品目を超えていることが判明しています。これは去年10月に次ぐ多さです。出来るだけ無駄な買い物をせずにじっと我慢するしか方法はありません。当面は値上げの動きが続くと思います。デフレ状態が長かったのでインフレはこたえますね。

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2023年01月31日

暖流の岸辺鮮やぐ花アロエ

榊原風伯

花アロエが冬の季語。アロエの花、アロエ咲くも同意の季語です。
住んでいる横須賀の西部地区は、相模湾に面していて暖流(黒潮)が岸辺を洗っています。そこでは鮮やかな赤色のアロエ花が多く見られます。
アロエは、ユリ科の多肉植物。普通、鉢植えは高さが30~50センチほど、暖地で地植えしたものは1メートル以上にもなります。葉は多肉でふちに鋸歯があって、冬の花は赤色や朱色になります。葉のすりおろしは、胃腸の薬になり、塗布すればやけどや切り傷を直すといわれています。「医者いらず」の別名がありますね。
・「ニューミュージック・マガジン」(現ミュージック・マガジン)の編集部でお世話になった田川 律さんが28日に病気で亡くなりました。87歳。
冬凪やおつちやん誤嚥でみまかりし  風伯
音楽評論家として様々な偉業を成し遂げて、人間的にも大層魅力なある方でした。合掌。

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2022年10月17日:弁慶草立往生の齢なり
2022年07月18日:射干の花大阪は祭月
2022年06月29日:禍の薄唇開けて三尺寝
2022年06月18日:叢に鬼灯青き空家かな
2022年03月14日:一人静二人静も裏山に
2022年02月18日:若草や水の滴る蜆籠
2022年02月15日:春寒や貝の中なる桜貝
2022年02月02日:頬杖に雨音ばかり春隣
2022年01月26日:下京や風花遊ぶ鼻の先
2021年11月30日:冬麗や音が追跡飛行雲
2021年08月10日:蜻蛉の空蜻蛉の空の上
2021年06月13日:忽ちに雑言飛ぶや冷奴
2021年06月12日:若竹や宿の女の朝化粧
2021年06月06日:宵月を蛍袋の花で指す
2021年04月06日:蘖や涙に古き涙はなし
2021年01月18日:愛憎や鮭雑炊の塩加減
2020年12月28日:一湾の眺めを肴年忘れ
2020年12月15日:夢に舞ふ能美しや冬籠
2020年08月30日:秋が来た雑草にすわる
2020年07月14日:甚平や一生とれぬ西訛
2020年07月12日:雷に怯えて長き睫かな
2020年07月07日:涼風を通す柱の黒光り
2020年05月12日:燦燦と日裏日表風若葉