2018年05月16日

海に傾く丘一面の立藤草

杉本雷造(1926~2003)

立藤草(たつふじそう)が夏の季語。ルピナス、昇り藤なども同意の季語です。
立藤草よりもルピナスの名前の方がよく使われていますね。
マメ科の多年草。南欧をはじめ世界各地で栽培されていて、その種類は300種とも言われています。日本へは大正時代に渡来して庭や花壇に栽培されるようになりました。寒さに強いのが特徴で、東北、北海道,信州などでよく見られます。60~70センチの直立した花穂に、藤に似た花をびっしりつけます。花の色は、ピンク、白、紫、黄などがあります。
この句では、海に面して傾いた丘の上にたくさんの立藤草が地面からつんつんと咲いている様子が伝わってきますね。
作者すぎもと・らいぞうの紹介は、2006年1月18日を参照。
(出典:青柳志解樹著「俳句の花(上)」、創元社、2008年刊)
・カブスのダルビッシュがブレーブス相手に3回まで1対0で勝っています。さてどうなることやら。大谷選手は2番DHで先発出場。1番がトラウト、2番が大谷の新打順。面白そう。

投稿者 m-staff : 09:49 | トラックバック(0)

2018年05月15日

大学も葵祭のきのふけふ

田中裕明(1959~2004)

葵祭(あおいまつり)が夏の季語。
今日は、京都の葵祭。賀茂祭、北の祭なども同意の季語です。
京都上賀茂、下賀茂両神社の例祭。日本一の大祭で、かつては単に祭と言えばこの「葵祭」を指しました。神前に葵を献じ、参加者も牛車もすべてに葵をつけることから「葵祭」と呼ばれています。800メートルに及ぶ行列が午前9時ごろに御所を出発し、両神社間の都大路を往復して御所に戻るのが午後3時ごろと言われています。王朝絵巻さながらで、かの「源氏物語」のもその賑わいを伝えています。
この句の「大学」は、京都大学のこと。作者は京都大学工学部電子工学科を卒業しています。45歳で亡くなりました。
作者たなか・ひろあきの紹介は、2011年8月21日を参照。
今日は、沖縄本土復帰46年目の日。
(出典:平井照敏編「現代の俳句」、講談社、1993年刊)
・新潟の女児殺害事件、犯人逮捕。警察は初めから犯人を特定していたように思います。捜査から言えば、あまりにも稚拙な行為です。
ますます弱いものが生きづらい世の中になってきましたね。

投稿者 m-staff : 09:09 | トラックバック(0)

2018年05月14日

雲行けば新樹を渡る光あり

池内友次郎(1906~91)

新樹(しんじゅ)が夏の季語。新樹陰、新樹光なども同意の季語です。
初夏の太陽が降り注ぐ樹木の生長には驚くものがありますね。新緑、若葉、新樹はいずれもこの時期の、若々しく伸びる緑の状態を指す言葉です。新緑は木全体の包むみずみずしい葉の様子、若葉には葉一枚一枚のもつ柔らかで初々しい緑が感じられます。新樹は、新緑や若葉の両方のイメージを併せ持ち、その上一本の木を象徴的にとらえている斬新さがあります。言葉の響きを新鮮で現代の俳人が好んで使う季語となっていますね。
この句では、とうとうと白雲が流れて行く空から新樹にあふれるばかりに光が当たっている、と詠っています。
作者いけうち・ともじろうの紹介は、2007年3月7日を参照。
(出典:平井照敏著「新歳時記」、河出書房新社、1989年刊)
・今朝は5時から大谷選手のピッチングをみました。7回途中まで11三振を奪い好投しましたが、勝敗つかずに4勝目はなりませんでした。試合は9回裏にサヨナラ勝ち。明日からはアストロズと対戦します。

投稿者 m-staff : 09:48 | トラックバック(0)

2018年05月13日

町筋に金雀枝の咲く鍛冶屋あり

清崎敏郎(1922~99)

金雀枝(えにしだ)が夏の季語。
ベランダの小さな鉢に金雀枝が黄色い花をたくさんつけ始めました。
マメ科の落葉低木。原産地は地中海沿岸で、日本には江戸時代に渡来。葉は小さく、細い幹が叢生して、枝先が垂れ下がります。5月になると葉腋ごとに黄金色の花を群がり咲かせますね。花色は黄金色ののほかに黄色に紅をぼかしたものや白色などがあります。花の後には豆鞘を結び、枝に垂れ、熟すると黒くなります。
この句の「町筋」は、町の通り筋のこと。いずれにしても通りにはいまでは見かけなくなった鍛冶屋さんがあり、そこには金雀枝がたくさん咲いていて、懐かしく昔を思い出す、と詠っています。
今日は、母の日。大相撲五月場所初日。
作者きよさき・としおの紹介は、2006年3月16日を参照。
(出典:「合本 俳句歳時記第三版」角川書店、2003年刊)
・稀勢の里の休場はやむを得ないとしても高安まで休むとなると師匠の田子浦親方の弟子の育成に疑問が出てきますね。エンジェルスの大谷選手は、明日のピッチングの準備でお休み。イチローはベンチにコーチとして入っています。

投稿者 m-staff : 09:40 | トラックバック(0)

2018年05月12日

棕櫚咲けば棕櫚咲く頃を思ふかな

後藤夜半(1895~1976)

棕櫚(しゅろ)咲けばが夏の季語。棕櫚の花、すろ、花棕櫚なども同意の季語です。
昔、東京の山の手では日本家屋の一部を洋風の応接間にして、庭に棕櫚の木を植えるのが流行りました。
野生のも多く見られますが、庭などに普通に植えられているヤシ科の常緑高木。円筒形の幹に枝がなく、毛質の皮でおおわれていて、天辺に柄の長い掌状の葉が出て、その間から黄白色の粟粒のような花が集まって穂状に垂れているのが不思議な形ですね。雌雄異株で、幹は撞木や箒、縄などに応用されています。異国的な木なので明治以降に渡来したと思われがちですが、もともとは九州南部で野生化した木です。
この句では、棕櫚の花が咲く頃は、暑い夏がやってきたとしみじみとらえていますね。
作者ごとう・やはんの紹介は、2005年9月6日を参照。
(出典:辻 桃子著「俳句の草木」、創元社、2003年刊)
・昨日の大谷選手の5号ホームランは素晴らしかったですね。今日は4番DHで出場。さて、2試合連続のホームランはなるでしょうか。べーブルース以来100年ぶりの「2桁勝利、2桁本塁打」に向かって一歩ずつ進んでいます。

投稿者 m-staff : 10:03 | トラックバック(0)

2018年05月09日:古溝や只一輪の杜若
2018年03月19日:剪定の腰手拭や一日晴
2018年02月18日:老梅の穢き迄に花多し
2017年10月26日:空山へ板一枚を荻の声
2017年06月16日:葛桜男心を人問はば
2017年01月14日:八十の媼と遊ぶ女正月
2016年12月10日:武蔵野の雀と親し冬柏
2016年06月22日:美しき緑走れり夏料理
2016年05月28日:童らに空の花なる立葵
2016年04月09日:少年の髪白みゆく桜狩
2016年04月07日:鶯の次の声待つ吉祥天
2016年04月05日:花曇小雀の嘴の苔一片
2016年02月08日:山里や男も遊ぶ針供養
2016年01月12日:裏白や齢重ねし父と母
2016年01月06日:楽想を失ひ手毬唄漂ふ
2015年12月24日:懐妊や金銀灯し聖誕樹
2015年12月04日:凩や馬現れて海の上
2015年11月24日:初冬の竹緑なり詩仙堂
2015年09月11日:踏切を流れ退く秋出水
2015年09月07日:蜩や暗しと思ふ厨ごと