2019年09月17日

ひややかに卓の眼鏡は空をうつす

渋沢渋亭(1892~1984)

ひややか(冷やか)が秋の季語。冷ゆ、秋冷、下冷え、朝冷え、夕冷えなども同意の季語です。
秋になって感ずる冷え冷えとした感じで、朝夕や雨の時にふと感じたり、畳や器物に触ったりすると、思わずひんやりとしますね。「冷やか」は、肌に感ずる冷気ですから、秋はそれだけ深くなったことになります。晩秋が近くなるにつれて、冷やかさは一段と強くなり、寒気として肌に感じられるようになります。
この句では、気候が冷やかになったせいか、普段気が付かない、卓上にある眼鏡のレンズに空が映し出されていることを作者は気づきました。
作者しぶさわ・じゅうていの紹介は、2007年11月29日を参照。
(出典:角川春樹著「合本俳句歳時記」、角川春樹事務所、1998年刊)
・サウジアラビアの石油施設が攻撃されたことによって、世界的に原油の供給が滞るのではないかという懸念から、原油先物に大幅な値上がりが起きています。石油が足りなくなることはありませんが、価格の値上がりが心配ですね。

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2019年09月16日

おしろいを咲かせ老人の日なるぞ

山口青邨(1892~1988)

老人の日が秋の季語。敬老の日、敬老の日、年寄りの日なども同意の季語です。
少子高齢化社会のただなかにいて、老人が老人社会の行く末を考える時代となりましたね。
おしろい(白粉)花は、花期が長く、夏から秋まで咲いています。花は、紅、白、黄色などがあり、夕方から開き、朝にはしぼんで落ちます。種子をつぶすと白粉質の胚乳が出るのでこの名前があります。
この句では、その白粉の花が元気に咲いているのと老人の日の取り合わせがまことに皮肉にうつりますね。
同じ作者に次の句があります。
おしろいを咲かせおびただしき露を  青邨
ここではおしろいを咲かせるには、たくさんの露が付着することになるよ、と詠っています。
作者やまぐち・せいそんの紹介は、2005年3月13日を参照。
(出典:平井照敏著「新歳時記」、河出書房新社、1989年刊)
・日本は世界最多の高齢者社会。日本の65歳以上の高齢者は、3588万人で過去最多。この勢いは2040年まで続くと言われています。これまでにない様々な工夫が必要ですね。

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2019年09月15日

くさ原に月はただある夜長かな

原 石鼎(1886~1951)

夜長が秋の季語。長き夜、夜長しなども同意の季語です。
1年中で夜が最も長いのは冬至前後ですが、夏の短夜の後なので、夜が長くなったと感じますね。冷え冷えとした秋は、いっそう夜が長く感じられます。だいぶ更けたと思って時計を見てもまだ宵の口だったりします。夜なべに精が出たり、読書が楽しくなるのもこのころですね。
この句では、その夜長を草原に月がくっきりと見せている光景を浮かびだしてくれます。
作者はら・せきていの紹介は、2005年10月30日を参照。
(出典:「日本大歳時記」、講談社、1981年刊)
・東京五輪男女マラソン代表選考レースが朝早くから都内で実施中。鎬を削るとはこのこと。目いっぱい実力を発揮して栄冠を勝ち取ってほしいものです。今夜遅くから千葉県は大雨の予想、踏んだりけったりですね。サウジアラビアの世界最大規模の石油施設がドローンによる攻撃で大きな被害を受けた模様です。イチローさんのマリナーズ球団表彰が行われました。

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2019年09月14日

秋風に吹かれて開く扉かな

篠原温亭(1872~1926)

秋風が秋の季語。秋の風、秋風、素風なども同意の季語です。
この句は、秋風に吹かれて、ただそれだけで開いてしまう扉に的を絞っています。引き戸ではなく、両開きの戸ですね。鍵はかけられていません。風に吹かれてゆったりと開いています。個人の家ではなく、飲食店や商店の入口にはありそうですね。
秋風は、どこかさびしい風情があります。人恋しさに誘われて異世界に入ってしまいそうです。思わず誘い込まれそうになりますが、単に扉が描かれただけであって、ここではそこに入ったかどうかはわかりません。平明にして奥深い句ですね。
作者しのはら・おんていの紹介は、2007年3月15日を参照。
(出典:島田青峰編「篠原温亭句集」、民友社、1927年刊)
・千葉県で台風15号の影響で大規模停電継続、約15万戸。あの東京電力のことですから、支障のあるのはわかりますが、それにしても時間がかかり過ぎますね。今日から3連休。早く復旧してあげてください。

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2019年09月13日

おさへねば浮き出しさうな良夜なり

平井照敏(1931~2004)

良夜(りょうや)が秋の季語。良宵(りょうしょう)、佳宵(かしょう)なども同意の季語です。
今日は、十五夜。天気が良いといいのですが、どうでしょうね。ここに取り上げた句は、名月の夜の気分を純粋に楽しんでいます。取り押さえていないと浮き出しそうだというのですが、いったい何を抑えるのかがわかりません。特定の対象には一切触れられていません。しかし、あたりの満ち溢れている空気そのものが浮き出しそうだ、と表現しています。それぐらいの素晴らしい良夜ということになりますね。
この句は、1979(昭和54)年刊行の「天上大風」に所収されています。
作者ひらい・てるとしの紹介は、2005年4月17日参照。
(出典:大岡 信著「第七 折々のうた」、岩波新書、1989年刊)
・エンジェルスの大谷選手が左ひざの手術、残りの試合を欠場し、このまま今シーズンを終えることになりました。練習再開まで約3か月かかるそうです。完治して来シーズンに備えてください。台風15号の後始末で、東電や市町村の対応だけでなく、「千葉県」そのものが遅れを取っています。県知事以下、猛省すべきですね。

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