2021年09月23日

天渺々笑ひたくなりし花野かな

渡辺水巴(1882~1946)

花野が秋の季語。花野原、花野道、花野風も同意の季語です。
今日は秋分の日で彼岸の中日。
花野は、秋の草花に満ちた野のこと。古く万葉集にも「秋萩の花野のすすき穂には出でず」とあります。歌語として意識され始めたのは鎌倉時代からといわれています。静謐な明るさと哀れさの花野の情趣は俳人に好まれていて、高原や北海道の原野など、広い感じのする野が浮かびますね。
この句の「渺々」は、「びょうびょう」と読み、広くて果てしない姿をいいます。空一杯が果てしなく広がって笑いたくなるほど素晴らしい花野であることよ、と詠っています。
作者わたなべ・すいはの紹介は、2005年2月4日を参照。
(出典:角川書店編「合本 俳句歳時記第三版」、角川書店、2003年刊)
・昨日、エンジェルスの大谷選手が10試合ぶりに45号のホームランを打ちました。このところ打つタイミングに苦しんでいてどうなることかと思っていました。ようやくボールが高く上がるようになってきました。投げるほうは10勝目を目指して、27日のマリナーズ戦に登板の予定です。3度目の正直になりますでしょうか。

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2021年09月22日

昃りて日当りて濃き赤のまま

深見けん二(1922~2021)

赤のままが秋の季語。赤のまんま、赤まんま、犬蓼(いぬたで)なども同意の季語です。
作者はこの15日に99歳で亡くなりました。高浜虚子晩年の愛弟子。
赤のままはタデ科の1年草。どこにでも見かけますね。8月ごろから紅紫色の小粒の花を集めて花穂を作ります。小粒の花を赤飯に見たてて、昔の子供たちはままごとには欠かせない花でした。花期は8月から11月と長く、花の色は時間がたつほど鮮明で秋の深まりとともに草も紅葉します。
この句の「昃りて」は、「ひかげりて」と読みます。日陰るという意味です。ここでは、日が陰っても日が当たっても赤のままの濃い色が鮮明に見える、と詠っています。
作者ふかみ・けんじの紹介は、2005年3月31日を参照。
(出典:阿部誠文著「輝ける俳人たち・大正編」、邑書林、1996年刊)
・日本で確認されている新型コロナウイルスの変異株は、アルファ、ベータ、ガンマ、デルタ、カッパなど。WHOでは、いまにギリシア文字が足りなくなった場合は「星座の名前」を検討しているようです。

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2021年09月21日

真つ向に名月照れり何はじまる

西東三鬼(1900~62)

名月が秋の季語。明月、満月、望月、芋名月、十五夜、今日の月、今宵の月、月今宵、三五夜なども同意の季語です。
陰暦8月15日の夜。今年は9月21日の夜。お天気が気になります。まだ明るい夕方から、芋、団子、栗などを三方に盛って、芒を飾って月の出を待つ風習は、だれしもが子どもころの思い出に残っていますね。日本人には、月の満ち欠けや潮の干満に対する畏敬の念も月と深い関りがあると考えられてきました。また、月の中に住む動物の菟、蛇、蛙、犬、蟹なども再生と不死の象徴としてとらえられてきました、これに仏教的な意味も加わって月見が行事として大事にされてきました。
この句では、素っ気なく名月が照っているけど、作者らしくそれがなんぼのもじゃいと言っています。
作者さいとう・さんきの紹介は、2005年1月18日を参照。
(出典:「日本大歳時記」、講談社、1981年刊)
・ニューヨークの株式市場が中国の不動産大手「恒大グループ」の経営悪化の影響が中国経済や金融市場に広がることを懸念して大幅下落。それを受けて東京株式市場も日経平均株価が同じく下落して、世界的な連鎖が続きそうです。

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2021年09月20日

老人の日喪服作らむと妻が言へり

草間時彦1920~2003)

老人の日が秋の季語。敬老の日、年寄りの日も同意の季語です。
いつもの年なら敬老の日は9月15日ですが、このところ東京五輪のせいでしょうか、祝日がコロコロ動きますね。この日は1951年から始まり、1966年に国民の祝日になりました。多年にわたり社会に尽くしてきた老人を敬愛し長寿を祝う日です。この日は、老人の福祉や敬老に関する啓蒙について考え、実行する日といわれています。
この句では、老人の日といえば、喪服でも作っていろいろ準備でもしておこうか、と奥さんは作者に相談しています。
今日から秋の彼岸入り。
作者くさま・ときひこの紹介は、2005年7月11日を参照。
(出典:平井照敏編「新歳時記」、河出書房新社、1989年刊)
・エンジェルスの大谷選手は、対アスレチックス戦、8回まで2失点の好投も味方の貧打で、ベーブ・ルース以来103年ぶりの快挙はなりませんでした。試合は延長10回で負けて、大谷選手には負けが付きませんでした。今年は10月3日が最終戦、登板の機会はあと2回となりました。いよいよ面白くなりましたね。

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2021年09月19日

梨むくや甘き雫の刃を垂るる

正岡子規(1867~1902)

梨が秋の季語。ありの実、洋梨、ラ・フランス、梨売り、梨狩なども同意の季語です。
昨日は今年初めての梨、甘くてとても美味しくいただきました。バラ科の落葉高木。梨は、晩春に梨棚に赤みを帯びた真っ白な花をつけます。摘花と人工授粉、袋がけなどの作業を経て、秋になると瑞々しい梨が実ります。明治時代に品種改良を重ねた結果、赤梨、二十世紀が登場しました。洋梨の代表は、ラ・フランス、取ってしばらくしてから食べます。「ありの実」は「無しの実」を避けた言い回しですね。
この句は、実景そのまま、何のてらいもありませんね。美味しそうです。
作者まさおか・しきの紹介は、2005年1月20日を参照。
(出典:加藤 治著「旬の菜滋記」、朝日新聞社、1995年刊)
・台風14号は温帯低気圧になって東の海上に抜けてゆきました。雨のピークは過ぎましたが、しばらくは土砂災害などに注意が必要です。さて、中国軍が台湾周辺で軍事演習を行いました。これは大規模軍事演習を行っていた台湾をけん制する狙いがあるようです。互いに競り合っているうちに大事にならなければいいのですが…。18日から3連休、感染は大丈夫でしょうね。

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