2020年06月03日

青嵐手枕熱く目覚めたる

岡本 眸(1928~2018)

青嵐(あおあらし)が夏の季語。青嵐(せいらん)、夏嵐、風青しなども同意の季語です。
青葉のころに吹きわたる清爽な強い風。草木をそよがせて吹きます。5月から7月にかけて吹くこのような風の多くは南風ですね。風速が強いので快適でもあり、ときには甚だしく蒸した感じがします。「せいらん」と呼ぶと「晴嵐」と紛らわしいので「あおあらし」と読むことが多くみられます。
この句では、南寄りの強い風が吹く昼下がりに、手枕でうたたねしていたところ、あまりの風音で目覚ましてしまった、と詠っています。
作者おかもと・ひとみの紹介は、2005年4月14日を参照。
(出典:角川春樹編「合本 現代俳句歳時記」、角川春樹事務所、2004年刊)
・小池都知事が「東京アラート」を初めて出しました。得意のパフォーマンスでなければいいのですが。夜の新宿の繁華街対策には頭が痛いですね。一方、アメリカのアブナイ大統領は抗議デモの拡大に強権をふるっています。社会不安は収まりそうもありませんね。1日、我が家にも「特別定額給付金申請書」が届きました。

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2020年06月02日

片隅にあやめ咲きたる門田かな

正岡子規(1867~1902)

あやめが夏の季語。花あやめも同意の季語です。
あやめは、乾燥地に生育するので水辺の花菖蒲、杜若(かきつばた)と区別しなければなりませんね。アヤメ科の多年草。5月末から6月にかけて、葉の間から円柱形の花茎を伸ばして紫色の花を開きます。優雅に垂れ下がった三片の花の根元は黄色で、鮮やかな紫色の文目(あやめ)があるところからこの名前が付きました。
この句の「門田(かどた)は、門の前にある田のことで、屋敷地の近くで耕作に便利なところから重要視されました。
この句では、大きな門構えの屋敷の前の門田に咲くあやめのたおやかさが際立っていますね。
作者まさおか・しきの紹介は、2005年1月20日を参照。
(出典:青柳志解樹編著「俳句の花 下巻」、創元社、2008年刊)
・最近のアメリカのある世論調査では、バイデン氏53%、トランプ氏が43%の支持率と出ています。警察官に取り押さえられた黒人男性が死亡したことへの抗議デモは全米に広がり、アブナイ大統領の言動が人種差別をあおっています。一体どうなるのでしょうね。

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2020年06月01日

衣更へ晩年の計ほどほどに

角川源義(1917~75)

衣更へが夏の季語。更衣(ころもがえ)、衣更ふも同意の季語です。
衣替へは、もともと平安時代に始まった宮中の儀式の一つ。天皇をはじめ貴族たちは衣をかえることはもちろん、室内の装飾も夏向きに変えました。これが江戸時代になると幕府が制度として定め、一般庶民の間にも広がりました。現在では、一斉に更衣をする風潮は薄れ、6月1日と10月1日の行為を守っているのは学生の制服とサービス業関係の職場が中心のようです。
この句は、私のように後期高齢者にでもなれば、計画だった1年よりも、自然の気候に合わせてゆるやかに従ってゆきたいものですね。
今日は、気象記念日、写真の日など。
作者かどかわ・げんよしの紹介は、2005年3月24日を参照。
(出典:「日本大歳時記」、講談社、1981年刊)
・北九州市では、同じ小学校に通う児童が新型コロナウイルスに感染しました。このほか市内では、別の小中学校でも児童、生徒の感染が確認されていて、クラスターが発生しました。神奈川県でも高校、中学校、小学校が授業を再開しました。今後の学校の推移が注目されますね。。

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2020年05月31日

小判草揺れて在宅勤務かな

榊原風伯

小判草が夏の季語。俵麦も同意の季語です。
風に揺れている小判草を見ていると新型コロナウイルスの感染に右往左往している世界に、一時の安らぎが戻ってきたかのようです。
小判草は、ユーロッパ原産の1年草。群がって生えていて、茎の長さは30センチから60センチほど。葉は麦に似た線状で、5月から6月にかけて茎の先端にふわふわした緑色の穂をたらし、熟すると黄褐色になります。この穂が小判の形をしているところから、この名前があり、また俵の形に似ているところから俵麦と呼ばれています。
コロナショックは、会社員の勤務体制を大きく変えました。家にいても仕事をしなければならないなんて誰も予想しなかったこと。風にそよぐ小判草は、苦労してお金を稼がなければならない会社員の悲哀を笑っているように思えます。
・世界の新型コロナウイルスの感染者は、600万3762人、亡くなった人は36万7356人。死者の多い国は、アメリカ、イギリス、イタリア、フランス、ブラジル、スペインの順。世界的な脅威はまだまだ続きますね。

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2020年05月30日

のつたりと河馬浮き上がる薄暑かな

清水 昶(1940~2011)

暑(はくしょ)が夏の季語。
薄暑は、やや暑さを覚える気候のこと。5月も半ばを過ぎると、少し体を動かすだけで汗ばむような感じがしますね。暑さまでとはゆかず、肌に触れる風や光も柔らかく心地よい気分で過ごすことができます。5月の関東地方は気温が20度ぐらいで、高くなると25度から28度にもなります。蔭を求めて、風を求めたくなります。
この句は、2012年6月30日に作られました。薄暑のころ、動物園の河馬がゆるやかにうねりながら浮上していると詠っています。今日は、作者の7回忌、今頃は火の酒でもなめていることでしょうね。作者は、「少年」をテーマに一生詩を追い求めていました。
作者しみず・あきらの紹介は、2014年5月30日を参照。
(出典:清水 昶「俳句航海日誌」、七月堂、2013年刊)
・29日の新型コロナウイルスの感染者は、北九州市で28人、東京都で26人、空港の検疫で10人など合わせて74人。モグラたたきのような状態ですね。第2波の動きが緊張を強いています。

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