[2006年02月19日]

俳句(2006-02-19)

若狭には仏多くて蒸鰈

森 澄雄

今日は雨水です。
蒸鰈(むしがれい)が春の季語。柳むしがれい、やなぎむしも同意の季語です。
この季語は、江戸時代から使われており、春月に食すといわれています。やなぎがれいを塩水でむして陰干しにしたものです。むしがれいにしたやなぎがれいは、笹鰈とも若狭鰈とも呼ばれて、福井県若狭湾の特産品として有名です。火であぶって食べますが、白い肉がきれいにとれます。酒の肴として珍重されます。
作者は、若狭には仏が多いといっています。類推するに、若狭湾での漁業者の海難できっと仏になる人が多いのでしょう。この句を見るたびに、東京・深川にお寺が多いことが思い出されます。古来、海に近いこともあって、高潮、津波などの犠牲者が多いことから、それを祀る寺も多いのだと聞いたことがあります。
作者もり・すみおの紹介は、2005年2月22日を参照。
(出典:「新歳時記」河出文庫、1989年刊)

投稿者 m-staff : 2006年02月19日 08:13

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