[2006年12月03日]

俳句(2006-12-03)

木の葉髪うれしかなしと過ぎて来し

下村梅子

木の葉髪(このはがみ)が冬の季語。
初冬の頃に、頭の毛が抜け落ちることを、木の葉が落ちることに例えていいます。髪の毛はいつでも落ちるのですが、特に、この時期はしきりに落葉をよく見ることからわかります。冬の寒さも少しずつ高まってきますので、なにやらわびしい心が募ります。
この句は、振り返って見れば、悲喜こもごもの人生をであったと慨嘆しています。季語がうまくマッチしていますね。
作者しもむら・うめこは、1912年福岡県博多の生れ、俳句を作る銀行員の夫・非文と戦前は海外で生活し、「ホトトギス」「玉藻」などに投句、阿波野青畝に師事し、「かつらぎ」の同人になります。後に非文主宰の「山茶花」では選者になりました。
(出典:「新歳時記」河出文庫、1989年刊)

投稿者 m-staff : 2006年12月03日 05:16

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